ビタミンC 後編
「進化に取り残された人間の弱点?ビタミンCが必要な理由」
~ 後編
前回はビタミンCの基本的な役割や歴史についてお話ししましたが、今回はさらに一歩踏み込んで、日常生活で役立つビタミンCの効果や摂取方法についてお伝えします。食事や生活習慣の中で、どのようにビタミンCを取り入れれば健康や美容に役立つのか、一緒に見ていきましょう!
「ビタミンCの効果・効能」
ビタミンCは体にとって非常に重要な役割を果たしています。主な働きを見てみましょう。
- 美肌効果:メラニンの生成を抑えてシミを防ぎ、コラーゲンの生成を促進します。
- 免疫力向上:風邪の予防や疲労回復に役立ちます。
- ストレス緩和:副腎でのストレスホルモンの生成を助け、体がストレスに対処するのをサポートします。
- 抗酸化作用:細胞の老化を防ぎ、体全体の健康を守る重要な働きを担っています。
- 鉄分の吸収を助ける:植物性の食品に含まれる鉄分は吸収されにくいのですが、ビタミンCと一緒に摂ることで効率が良くなります。
肌への効果は有名ですが、免疫力やストレスに対する効果はあまりしられていないように思います。
「ビタミンCと糖質:意外な競争関係」
ここで、現代人にとって見逃せない話があります。それは、ビタミンCと糖質(ブドウ糖)の関係です。
実は、ビタミンCとブドウ糖は化学構造がとても似ているため、腸で吸収される際に同じ輸送経路を取り合います。
ビタミンC ブドウ糖
つまり、糖質を多く摂取する生活が続くと、ビタミンCがうまく吸収されにくくなるのです。さらに、糖質過多の状態では血糖値が上がり、体内のビタミンCの消耗が早まることも分かっています。
「甘いお菓子やジュース、白米、パン、パスタ等の炭水化物ばかりの食事」
このような食生活が、知らないうちにビタミンCの力を弱めているかもしれません。健康や免疫力を支えるビタミンCを無駄にしないためにも、バランスの取れた食事を心がけることが大切です。
「日常で摂りたい!ビタミンC豊富な食品」
次は効率よくビタミンCを摂取するために、ぜひ日々の食事に取り入れてほしい食品を紹介します。
1. 果物編
- アセロラ(100gあたり約1,700mg):最強のビタミンC含有量。ジュースもおすすめ
- キウイフルーツ(1個あたり約70mg):手軽に食べられて栄養満点。
- イチゴ(100gあたり約62mg):甘みがありデザートにも最適。
- レモン(果汁100gあたり約50mg):料理や飲み物に加えて手軽に摂取。
- 柑橘類(オレンジ、グレープフルーツ):1個あたり50~80mgと安定した含有量。
2. 野菜編
- 赤ピーマン(パプリカ)(100gあたり約170mg):サラダや炒め物に彩りと栄養をプラス。
- ブロッコリー(100gあたり約120mg):加熱してもビタミンCが残りやすい。
- 芽キャベツ(100gあたり約160mg):蒸して食べると栄養を逃さず摂取可能。
- ケール(100gあたり約80mg):スムージーやサラダにおすすめ。
- じゃがいも(100gあたり約35mg):デンプンが守るため、加熱後もビタミンCが残りやすい
レモンなどの柑橘類がビタミンC豊富なのは良く知られていますが、私は芽キャベツ、パプリカ、ブロッコリーなどにも多く含まれていることは知りませんでした。様々な食材からビタミンCをとりたいですね。
「日本の推奨量は少なすぎる?」
日本でのビタミンCの1日の推奨摂取量は約100mg(0.1g)です。これはあくまで「壊血病を予防する最低限の量」です。しかし、免疫力を高めたり、抗酸化作用を発揮させるためには、もっと多くのビタミンCが必要だとする研究が多くあります。
私は新型コロナウイルスの騒動が始まったころから、ビタミンCのサプリメントを 一日3g毎日摂取しておりました。ただそれでもヤギの産生量にはかなわないですね。ちなみにビタミンC3gはレモン50個分に相当します。レモンでこの量を摂取するのは現実的ではないですね。
まとめ:食生活を見直してビタミンCをしっかり摂ろう!
日々の食事に野菜や果物を取り入れることで、ビタミンCを効率よく摂取しましょう。糖質の摂りすぎを控え、ビタミンCの吸収を妨げないように気をつけることも大切です。必要に応じて、サプリメントを活用したりすることで、より効果的にビタミンCを補うことができます。
ビタミンCは人間が自分で合成できない栄養素であるため、食生活でしっかりと摂取することが非常に重要です。ビタミンCを意識的に摂ることで、免疫力の向上、ストレスの軽減、美容効果など、さまざまな変化を実感できるはずです。
当院では、高濃度ビタミンC点滴もご提供しています。忙しい日常や体調の悩みを抱えている方にとって、ビタミンCを効率的に補う手段としてお勧めです。ビタミンCをうまく取り入れて、健康的で活力のある毎日を送りましょう!